なぜ糖尿病予防は必要?

糖尿病予防はなぜ重要?
~怖い合併症のリスク、医療費などを解説~
そもそも2型糖尿病って?
2型糖尿病発症のメカニズム

糖尿病、聞いたことがない人がいない有名な生活習慣病ですが、ガンや脳梗塞と違ってどんな病気かについて詳しくご存知でない方も多いと思います。ヒトの体にとって食事から摂るエネルギーはなくてはならないものです。食事を摂って血糖値が上がると、エネルギー源の一つである糖の体の中での動きを調節するホルモン「インスリン」の働きで血糖値が下がり、バランスが保たれています。糖尿病は、食事・運動・ストレス・その他生活習慣の影響で、この血糖値のコントロールが効かなくなっていくことで引き起こされます。

2型糖尿病発症のメカニズム

体質

生活習慣

持って生まれた

「なりやすさ」

「今の」生活による

発症リスク

相互に影響し合うことで発症

インスリンの作用不足=高血糖状態が続く

糖尿病状態

日本人は2型糖尿病になりやすい

日本人を含むアジア系の人種では、欧米人と比べてインスリンの分泌量が少ない等の理由から、2型糖尿病の発症リスクが高いと言われています。
同じ日本人でも、環境が異なり、特に欧米型の食生活を送ると糖尿病の発症率が上がることも報告されています。食生活の欧米化が進む中、何の手も打たなければ今後さらに2型糖尿病の発症が増えていく可能性が高いと言えます。

発症率2倍

日本人の居住地の違いによる

2型糖尿病発症率

注意

食文化の欧米化が進む

現代では、さらに2型糖尿病が増える可能性も

日本在住

日本人

アメリカ在住日本人

糖尿病は他の重要疾病のリスクまで高めてしまう
ガンや心筋梗塞・脳梗塞、アルツハイマーの発症にも影響

2型糖尿病の進行段階別の症状と他疾病のリスク

「糖」は私たちにとって重要なエネルギー源でもありますが、一方で、コントロールされていない状態が続くと、体内で酸化を促したり他の物質と異常に結びついたりすることでたくさんの害をもたらすことが知られています。
このコントロールされていない状態が正に2型糖尿病の状態です。

 

糖尿病状態になってしまうと、最初は自覚症状があまりない方も多いのですが、実はそんな中でも脳梗塞、心筋梗塞、アルツハイマーなどの発症リスクが数倍に跳ね上がることが知られています。
また、もともとコレステロールが高い方などは糖尿病を併発することで動脈硬化がさらに進展することも知られています。
糖尿病が進行した後に起こってくる「三大合併症」ももちろん怖いですが、糖尿病の発症が直接命にも関わりかねない重大な病気のリスクを上げる「テコ」のように働いてしまうのも糖尿病の怖さだと言えます。

進行段階

2型糖尿病に関する症状

他疾病のリスク

初期↓中期

後期

尿の回数が多い

のどが渇く

疲れやすくなる

体重が減る

網膜症

腎症

神経障害

三大合併症

●脳梗塞2~3倍

●心筋梗塞2~4倍

●ガン1.2倍~2.5倍

●アルツハイマー3倍

合併症だけでなく、他疾病の
発症リスク上昇にも注意が必要
糖尿病になるとかかるお金や日常生活の負担
負担は多くの場合一生涯続きます

糖尿病はその病気としての怖さも問題ですが、一度発症してしまうと、完全に治癒するケースが少なく、「長期に付き合っていく」ことによる負担も大きくなります。

多くの場合一生にわたって医療費負担が発生し、個人の医療費負担はもちろん、例えば企業の健康保険組合であれば社員が組合員である限り負担が続くとともに、一般的に進行に応じて高い医療費がかかっていきます。

2型糖尿病の段階別医療費(年間)

食事・運動療法

投薬療法

インスリン療法

4.4万円

10.2万円

9.0万円

21.1万円

13.2万円

30.7万円

人工透析の場合さらに

年間500万円程度

個人負担額(3割負担の場合)

健保負担額(7割負担の場合)

年間医療費

日常生活への負担

医療費負担に加え、悪化状況に応じて日常生活にも重い負担がかかるため、仕事への影響が出るケースもありますし、何よりも患者さんご本人が辛い思いをすることになります。

2型糖尿病は一度発症すると治癒するケースが少ないため、例えばインスリン投与・個人3割負担だと年間で個人10万円以上、健保30万円以上の負担が、かかり続けます。

※年間医療費は糖尿病ネットワークを参照

日常生活への負担

定期的な通院

厳しい食事制限

大変な血糖値コントロール

3回、145時間に及ぶ人工透析

2型糖尿病にならないために
一人ひとりが自分のリスクを認識し、自分に合った対策を

糖尿病は、体質リスクと生活習慣リスクが相互に影響し合うことによって発症します。遺伝子によって決まっている体質リスクを変えることはできませんが、2型糖尿病が生活習慣の影響が大きい「生活習慣病」である以上、リスクレベルに応じた対策を取れば予防することができる、と言えます。

ただし、この体質リスクと生活習慣リスクは一人ひとりで全く異なります。一人ひとりのリスク情報を正確に把握し、対応したアクションの実行と継続が非常に重要であると言えます。科学的エビデンスに基づく分析を実施、確実に予防アクションを実施すれば、一人ひとりの糖尿病発症リスクを下げ、糖尿病を遠ざけた人生を楽しむことができるでしょう。

体質

持って生まれた

「なりやすさ」

分析

生活習慣

「今の」生活による

発症リスク

分析

「どの程度」
予防アクションに取り組むか

予防アクションで

「何を」取組むか

一人ひとりに合った予防アクション